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シナジーマーケティングが
大切にする価値観って
なんですか。

シナジーマーケティングの主力事業であるCRMビジネスは、どのように生まれたのか。理念やサービスポリシーに込めた思い、Yahoo!JAPANグループから離れ、どこに向かおうとしているのか。「これまでのシナジー、これからのシナジー」について、当社を支え続けている谷井会長、田代社長に語ってもらいました。

EPISODE
シナジーマーケティングの主力事業であるCRMビジネスは、どのように生まれたのか。理念やサービスポリシーに込めた思い、Yahoo!JAPANグループから離れ、どこに向かおうとしているのか。「これまでのシナジー、これからのシナジー」について、当社を支え続けている谷井会長、田代社長に語ってもらいました。

シナジーマーケティングが
大切にする価値観ってなんですか。
谷井さん、田代さん、教えてください!

取締役会長 谷井 等
2000年にシナジーマーケティングの前身であるインデックスデジタル株式会社を創業。その後、上場や事業売却を経験し2017年に代表取締役を退任。2019年にはYahoo!JAPANから当社の全株を取得し取締役会長へ就任。現在は数十社の企業への投資活動や自身も9社の取締役を務める。
前 代表取締役社長 田代 正雄
1995年、大手石油会社へ入社。2001年にシナジーマーケティング株式会社の前身にあたるインデックスデジタル株式会社に転職。取締役営業部長、取締役兼COOを歴任、2017年に代表取締役に就任。2023年に更なるチャレンジのため退任。※インタビュー時は社長就任中

事業の原点。理念、サービスポリシー誕生。

谷井さんは新卒で入社した日本電信電話(NTT) を9ヶ月で退社。その後、ご実家の紳士服店を任されることに。ここから主力事業のCRMビジネス、理念、そしてサービスポリシーが誕生していきます。

創業背景

谷井会長

事業の原点は、実家の紳士服店の経営を任されていたときに始まります。朝から夜まで開店していましたが、来店のピークは夜のみ。他の時間はぽっかり空いているわけです。そこで取り組んだのが顧客データの活用でした。既存顧客とのコミュニケーション履歴を作成、メールによるマーケティングを始めたのです。ご注文頂いたスーツの出来上がり連絡とともに「このスーツに似合いそうなシャツが入荷しましたので、よろしければぜひ」といったようにですね。そうすると「そのシャツってどんな感じ?」といった会話が生まれ、購入までつながったのです。こうして顧客データベースをもとにしたメールマーケティングをコツコツ続けるうちに、売上は20%アップ。店舗も赤字から黒字に転換しました。ほとんどお金をかけずに売上向上につなげられるこのマーケティング手法は、きっと他の企業のお役に立てるはず。そう思ったのが、CRMビジネスを始める原点となります。

幸せな情報社会とは

谷井会長

紆余曲折ありつつも事業は伸び続け、従業員は20名くらいに増えていました。2004年のころです。この頃にはすでに田代さんとも一緒に働いていましたね。

田代前社長

そうですね。私が入社したのが2001年で、入社当時は従業員が10名ほどしかいなかったと思います。

谷井会長

従業員が増えると、毎日誰が何をやっているか把握しきれなくなるんですね。そこで会社の価値観がぶれないようにしたいと考え、理念である【ITを中心とした高品質サービスの提供を通じて、幸せな情報社会の実現に貢献する】を作成しました。理念にある“幸せな情報社会”とはなにか。機会の不平等をなくすことです。私たちが創業した20年前、資金力のある企業だけが最先端のシステムを使える状況でした。お金がある。ただそれだけで競争優位性を高めていたのです。これでは小さな企業に勝ち目がありません。企業社会において健全な姿とは、機会は平等で、頑張った人が成果を得て、結果に差がでるものだと思うのです。だから1社あたりの資金的負担を下げることで、どの企業も最先端なシステムを使えるようにできないかにトライしたのですね。小さな会社には小さな費用で、大きな会社には大きな費用で、誰もが機会を平等に得られる。これもひとつの幸せな情報社会のカタチだと考えています。以前に比べると、資金力による情報格差は是正されてきましたが、いっぽうで生活者側からすると情報過多にさらされています。生活者にとって、必要な情報だけが必要なタイミングで手元に届くこと。企業側は、適切な情報を適切な人にだけお届けするということ。まだ実現はできていませんが、今も目指している幸せな情報社会のカタチです。

101点の継続、という決意表明

谷井会長

「101点のサービス」は、実は理念より前に誕生したサービスポリシーです。1999年、友人3人で友達宅のプレハブ小屋で事業をスタートさせたころですね。僕たちはスーパーマンではありません。調子の良いときもあれば悪いときもあります。常に120点は出せないし、平均80点では意味がありません。調子に左右されず、常に期待を超える101点を目指そう。無理なく続けられるサスティナブルな価値提供を継続するために、お客様観点にたった101点を目指そうということを掲げています。

田代前社長

入社した2001年から、現場メンバーもサービスポリシーを意識していましたね。当時の我々は、誰も知らない名もなき企業でした。しかしライバルは、ほとんどが大企業。101点のサービスを意識しないと、お客様が私たちを選んでくれる理由がありません。だからこそ、徹底的にお客様に寄り添い、伴走支援をするんです。小さなことですが、電話にすぐ出る、メールを早く返信する、システムの機能で解決できない課題があれば、人の力で解決する。お客様の要求の一歩先を読み、常に先回りする。これらを愚直に続けてこられたからこそ信頼を得られ、人材の力がつきました。また、いつでもそばにいて、気軽に相談できるというのは、日本のビジネス文化においてもマッチしていると思いますね。

Yahoo! JAPANへの参画から社長交代。旅人から会長への転身。

順調な成長を続け、2006年に現シナジーマーケティングに社名を変更。2007年には上場も果たしました。さらなる飛躍を目的にYahoo! JAPANに参画後、まさかの谷井さんの脱退。そして、今なぜ再びシナジーマーケティングに戻ったのか。その思いに迫ります。

Yahoo! JAPANグループへ

谷井会長

Yahoo! JAPANグループに参画した年は、2014年です。当時のYahoo! JAPANは、日本最大のメディアであらゆる情報が集約されていました。いっぽうで僕たちはYahoo! JAPANにはないクライアントデータを抱えていました。双方のメリットを活かすという大きな戦略で資本傘下に入ったのです。グループに参画した後、2年ほど一生懸命に働いたのですが、自分のなかで気持ち的に一区切りついてしまったんですね。このまま続けられるか自問自答したとき、ちょっと難しいなと感じて。会社を辞めるにあたり、田代さんに社長をお任せしようと思ったのです。

田代前社長

2016年の夏くらいですね。いつかはそういう日がくるかなと思っていたのですが、いざ「辞めるから、社長を」と言われると「マジか」となって(笑)。社長という役割は、会社全体を俯瞰して見る必要があります。自分はそういうタイプではなく、どちらかというと1か所、1か所を攻め落とすゲリラタイプだと思っていたので。

谷井会長

一番信頼できる人ですから。外部から後継者を連れてくる考えはありませんでした。Yahoo! JAPANグループへの参画時も、「本社の場所を変えないこと」「人事権を任せてもらうこと」は約束してもらっていました。社内で考えると、田代さんが適任だなと。

田代前社長

初めて出会ったのが2000年ですから、もう20年の付き合いですね。当時は、私が谷井さんのやっているビジネスに興味があって。何度電話しても居留守を使われていたので、「面接に来ました」と言ったら、やっと会ってくれたんです。今だから言えますが、入社するつもりも最初はありませんでした(笑)。ただ話を聞いて、これは将来自分が起業するときに必要になるスキルだと思い、今に至ります。

谷井会長

ツーカーの仲というか、もう会話のない夫婦みたいな(笑)。社員からすると「あのふたりは仲良くないんじゃないか」と見えるかもしれませんが、表面的なレベルじゃないお付き合いになっています。

最初に思い浮かんだのは、社員の顔

谷井会長

シナジーマーケティングを離れたあとは、世界中を旅してまわっていました。2年間で50か国くらいですね。ただ定期的に帰国はしていて、年に1回くらいのペースで田代さんと会っていました。あるとき「お茶しましょう」と田代さんから誘われて。近況を聞いた帰りのエレベーターに乗っているときです。「Yahoo!JAPANから、株を買い戻すという選択はないでしょうか?」と打診されたんです。急に言われたものですから「なくは、ない」と答えたんです。自分ではじっくり考えたいと思って答えたつもりだったんですが、「わかりました。では動きます」と言われて(笑)。

田代前社長

Yahoo!JAPAN入りした2014年から、GAFAが日本のマーケットでどんどん影響力を増してきました。ソフトバンクを含めたグループ全体で、GAFAに対抗する必要性が生じたのです。そのため、グループ参画当初に描いていた戦略の変更が余儀なくされました。このまま残ったとき、会社や社員はどうなるだろうと。もちろん当時も今もYahoo!JAPANとは良好な関係です。それでも、自分たちがやってきたことがなかったことになるのは避けたい。だったら、もう一度自分たちでやっていくことはできないかと考えたんですね。

谷井会長

田代さんから話をもらって、最初に思い浮かんだのが社員の顔でした。もともとは、私が「この指止まれ」で集まってもらった人たちです。そこから一度指を抜き、田代さんが支えてくれていました。再び自分たちの足で立とうとするとき、社員のためにもっといい会社にする役割は、創業者の私がやるべきではと思ったんですね。そうして、Yahoo!JAPANと検討を重ねながら、2019年に全株式を買い戻し、完全独立資本になりました。そして勝負の1年目、新型コロナウイルスの蔓延という環境下においても、過去最高益が見えてくるところまできています。社員のみんながしっかり頑張ってくれた結果です。新型コロナウイルスが全てではありませんが、生活のあり方が大きく変わるなか、シナジーマーケティングも新たな一歩を踏み出すために、事業や人材採用、ミッション・ビジョンの見直しを図っています。

新たなトライ。新たな働き方。

Yahoo!JAPANグループから抜けて、谷井さんと田代さんはこれからどのような将来を思い描いているのでしょうか。シナジーマーケティングが行く未来とは。

生活者が幸せになる情報社会を

田代前社長

デジタルトランスフォーメーションの流れもあり、ますますデジタル化は加速していくでしょう。デジタルマーケティング市場において、SIerやITコンサルといった新たなプレイヤーも参戦してきました。では、私たちは今後どのように戦っていくのか。ひとつは、今までの延長線上でファンになってくれる方を大切にしていくCRMを極めていくこと。いっぽうで、イチ生活者がより力を持つような世界がやってくると考えています。現在企業向けサービスを提供していますが、何らかのカタチで生活者向けのビジネスをつくりたいと思っています。それはデータを活用した、生活者のエンパワーメントです。エンパワーメントとは、影響力の拡大。生活者自らが、今よりもっと意思表示できるようにすることで、自分のほしい情報が適切に届くような世界観をつくりたいですね。

谷井会長

今のデジタルマーケティングの世界をつくっているのは企業が中心。そこに、消費者が不在なんです。こんなメールを送れば、このような反応があり、これだけの売上が期待できる。といったように計算の上で物事が語られ、一人ひとりの生活者が置き去りにされがちです。僕らは、生活者に真摯に向き合うことが大切だと信じて、これまで事業を成長させてきました。生活者が幸せになるために、どう社会環境を整えるのかがビジネスの本質のはずなのに、どう儲けるかに偏りすぎています。田代さんが言ったように、世界は個人の時代へと流れています。人間として正しいと思えることができるパラダイム、時代を牽引する考え方を提示するような役割を、シナジーマーケティングが担いたいですね。

働き方の開放

田代前社長

この前、内定者向けの研修でも話をしたことなんですが。社員がもっと自由に働き方を選べるようにしたいと考えています。シナジーマーケティングは谷井さんが運営するペイフォワードというグループ企業の1社です。ペイフォワードグループには他にもブランド支援、PR、クラウドデリバリー、M&A仲介、出版、障害者の自立支援など、様々な企業があります。そのときの自分の年齢、興味関心、家庭事情などに合わせて、人生にフィットする仕事や職場が選べるようなプラットフォームを構築しようとしています。

谷井会長

今の会社で働き続けることが難しい、もしくは別のやりたいことができたとき、多くの人は、転職しないといけません。しかしいざ転職すると、聞いていた話と違う、社風が肌に合わないといったリスクも考えられます。そんなリスクを個人が背負うのは可哀想ですよね。だったらグループ会社として、いろんな事業会社を抱えればいい。働く人の性格やスキルもわかるし、新しい職場の雰囲気もわかるため、リスクは低くなります。現在ペイフォワードグループには、シナジーマーケティングを含めて30社ほどの投資先があります。シナジーマーケティングだけでなく、それぞれの企業に勤める方が時々の個人の状況や興味関心によって職場を変えられるコングロマリット(複合企業)を目指しているんです。 生活が激変するなかで、一人ひとりの個人の人生や仕事との関わり方を企業がしっかりと提示する。これは、企業ビジョンやミッションと同等、もしくはそれ以上に大切になる時代がやってくると思っています。

いつか共に働くかもしれないあなたへ

田代前社長

やりたいことを能動的に見つけて自由に動ける方。シナジーマーケティングはそういう方が楽しめる会社です。これからも変化を起こしていくので、チャンスはたくさん転がっています。そのチャンスを自分で掴みたいという方にお会いしたいですね。

谷井会長

完全なる自由があると思います。実際シナジーマーケティング社内からもこの1年でもいくつもの新規事業の企画が上がってきています。また、ある程度の事業基盤があり、かつ大企業のように硬直しているわけでもありません。今が一番面白い時期なんじゃないでしょうか。一事業に縛られずに働ける自由があるため、広い目線で自分でやりたいことを見つけて活躍できるよう、我々の会社を活用してください。