シナマケ+1 presented by
Synergy Marketing, Inc.

【コンサルタントに
聞いてみた!(後編)】
人と企業がそれぞれの
想いを伝え合える仕組みを
作りたい

EPISODE

マーケティングコンサルタントのTさんに就活生のよくある疑問をお聞きするインタビューの後編。今回は、シナジーマーケティングが行っているデジタルマーケティング支援の話をメインにお話をお聞きしました。

▼インタビューの前編はこちら

https://synergist.jp/media/synergist-t1/

Tさん(写真):
2016年新卒入社。CRMの「コミュニケーションを通して、消費者と企業の関係性をよりよくする」という考えに共感し、シナジーマーケティングに入社。
入社後はデジタルマーケティングのコンサルタントとして数十社のマーケティング活動をご支援。現在はクラウド事業部事業戦略グループのマネージャーとして、自社の事業成長に向け、奮闘中。

K(聞き手):
経営推進部所属。2021年8月中途入社。前職は電気通信事業者に勤務。コーポレートブランディング推進や広報等に従事。広島県からフルリモートで勤務。

デジタルマーケティングとデジタルマーケティング支援の違い

K:
シナジーマーケティングではデジタルマーケティング支援をしているわけですが、具体的にはどんなことをしているんですか? 就活生からすると、「支援」というのがよくわからないようでして…。

Tさん(以下、T):
デジタルマーケティングに関わる立場の違いの話ですね。自社製品のマーケティングをやっている場合は「事業会社」、事業会社のマーケティングを支援するのが「支援会社」という言い方をします。

事業会社では、自社の製品やサービスを売るためのマーケティングをしていくわけですが、正直なところ、やりたい施策すべてを自社だけでやるのは、ノウハウがなかったり、時間や人が不足していてむずかしい。そこをサポートするのが支援会社というわけです。いろんな業界、いろんな製品のマーケティング支援ができるというのが、支援会社のおもしろいところですね。

もうひとつ付け加えると、支援会社は「総合」「専門」の2つに分かれます。前者がデジタルマーケティング全般を支援する会社で、後者は手法や技術、領域など、どこかに特化している形ですね。

K:
この分類だと、シナジーマーケティングはどっちになるんですか?

T:
CRMやファンづくりなど、企業と(その先にいる)お客様の関係性を良くしていくというところに強みがある、特化しているという意味で「専門」ですね。でも一方で、それだけではなかなか解決できないこともあります。

たとえば「ファンになってもらう」ことを考えるときって、すでに接点を持っているお客様がターゲットになるのですが、実は、その前段階の「どんな人にお客様になってもらうのか」がとても大事なんです。となると、最初に接点を持つまでの部分も自分たちで支援できたほうがいい。じゃあ、ある程度、総合的に支援できる体制を作っておいたほうがいいよね、となる。シナジーマーケティングは今まさにこんな状態で、今後はCRMとかファンづくりといった、専門的な領域を突き詰めていきつつ、総合的な支援も俯瞰してできる会社になっていきたいと考えているところです。

K:
CRMやファンづくりを軸に支援しているという部分でいうと、Tさんとしてはどんなところを大事にされているんですか?

T:
当たり前のことではあるのですが、売上を増やすことが企業の目指すゴールのひとつですよね。その中でCRMやファンづくりの役割ってなにかというと、長くお付き合いをしてくれるお客様、いわゆるリピーターを作るということだと思うんです。

ただ、極端な話をしてしまうと、リピートしてもらうこと自体はむずかしくないんですよね。1回目に購入してくれたお客様に、100%オフのクーポンを送れば、ほぼ100%リピートしてくれますから。

でも、やりたいのはそういうことじゃなくて。その製品を作っている企業と長く付き合っていくことがお客様にとって納得感のあるものにしたい。かつ、企業にとっても長くお付き合いできるお客様が良いお客様になるようにしたいんです。そうできるように、どこで接点を持って、どんな体験をしてもらえばいいのかを意識して考える、という部分を大事にしています。

K:
安いから買うとか、そういう直接的な利益ではないところで、企業と付き合う魅力だったりメリットだったりを感じてもらいたい、ということですね。

T:
そうですね…でも、モノによりますよね。生活必需品とかであれば価格が安いほうが嬉しいですし、それで問題ないと思うんです。一方で、いろいろ探して選んだ製品やサービスであれば、お客様に何かしらの想いや期待があったはずなんですよね。そこをちゃんと満たせるサービスだったり、体験、コミュニケーション、情報はなんなのかを考えて提供するのが大事なんじゃないかなと思っています。

K:
「想いや期待を満たす」って、なんだかとてもむずかしそうな気も…。具体的にどんなことを考えたり、やってみたりするんですか?

T:
ひとつ例を挙げると、スポーツジムとかフィットネスですかね。一念発起して入会してみるものの、しばらくすると行かなくなって、また別のジムに入る…の繰り返しになってしまっている人って、多いと思うんです。

当然、スポーツジム側としては続けてもらいたいので、退会率を下げる、または、継続率を上げるために「入会から3ヶ月目までは半額です」みたいなキャンペーンをやるわけです。でも結局、安くなる期間が終わったら辞めちゃう人がほとんどなんです。それって、すごくもったいないですよね。だって、安いからスポーツジムに入るわけじゃないんですから。健康を維持したいとか、筋肉をつけて自信をつけたいとか、ダイエットをして憧れの服を着たいとか、一人ひとりに思惑や叶えたいことがあったはずなんです。

それなのに行かなくなってしまうのには、やっぱり理由があるのではと考えています。その理由をクリアできれば続けられるのでは、と考えて、実際に施策をやってみたんです。

まず、退会する人の傾向を調べてみたところ、だいたい3ヶ月くらい前から利用頻度が減っている。じゃあなんで利用頻度が減っているのか、理由を見てみると、仕事が忙しいからとか、まあいろいろあるわけです。その中でひとつ、顧客体験を変えるという意味でフォーカスしたのが、「何をやっていいのか分からなくなりました」というケース。セルフ型のジムって自己流でトレーニングをしなくちゃいけないので、効果を感じづらいんですよね。そこで改めて、会員を対象に目標とメニューを設定してあげられれば、「がんばって続けてみよう」と思うきっかけになるんじゃないかと考えたんです。

とはいっても、利用頻度が減ってる人なので、提案しようにも話せる機会がない。そこで、データの中から直近3カ月で利用頻度が下がっている人を見つけて、メールやアプリを使って「久しぶりに来てみませんか」とアプローチしてみることにしました。ここはデジタルの得意分野ですね。さらに、ジムに来たときにトレーナーに画面を見せてくれたら「トレーニングメニューの再設定をしますよ」みたいなことも伝えてみました。そうすると、全員ではないにせよ「それなら行ってみようかな」となる人が出てくる。それで、実際にジムに行ってメニューを作ってもらえば、またモチベーションが上がる、と。

これって、デジタルだけではできないですし、逆に、スポーツジムだけでもできないことです。そこで、両方を上手に組み合わせることで、価格の安さ以外のインセンティブを作れたんじゃないかな、と思っています。

企業の想いや魅力を引き出し、届けていく

K:
最後に、Tさんご自身がデジタルマーケティング支援を通して実現したい世界とはどんなものか、ぜひ、お聞かせいただければと思います。

T:
シナジーマーケティングのビジョンが「人と企業が、惹かれ合う世の中へ。」というものなのですが、手前味噌ですが、すごくいいなと思っています。まず、「人が企業に惹かれる」というのは、自分が買っているもの、応援していること、利用しているサービスに対して「ここがいいから使っているんだよ」って理解できている状況ですよね。さきほどもちらっと話しましたが、購入したものに納得感を持ってもらえるのがベストだと思うんです。

「惹かれ合う」という部分も大事なポイントだと感じています。人が企業に惹かれるという一方通行ではなく、「企業が人に惹かれる」ような状態にしたいということも(ビジョンでは)言っているんですよね。

よく感じているのが、とことんお客様のことを考えて、いいものを作っているのに、その想いが伝わっていないことって、ほんとに多いということ。だからこそ、私たちのような支援会社が入って、自社の中にいると気づきにくい強みやユニークなポイントを見つけて、言語化して、しっかりとお客様(消費者)に届けていくことが必要なんじゃないかと思っています。そして、企業の想いを受け取ったお客様が「こんなに想いをもっているんだ」と納得して購入する、という流れが作れたら、すごく素敵だなと考えています。

K:
人と企業が相思相愛の状態というわけですね。そんな世界が作れたら、毎日がもっと楽しくなりそうでワクワクしてきました! Tさん、本日はありがとうございました。


(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)